ネット社会における様々な出来事、またインターネットに関する一般の方々からの質問にお答えした記事などを編集して掲載しています。会員以外の方も浅間メディア・サロン質問箱を通じて自由に投稿ください。

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ネットワーク社会の落とし穴にはまらないために

(Question)
ネットワーク社会の自己管理とはなんですか
(Answer)
 ネットワークの発達で人間のコミュニケーションの幅は格段に広がりました。情報技術が私たちのさまざまな活動を、スケール大きく、しかもより面白いもの してくれます。このような革命的な手段を人間が手にしたのは、有史以来4度目ではないかと思います。
 1度目は印刷術の発明のとき、2度目は無線通信の発明のとき、3度目が電話の発明のとき、そして4度目が今回のコンピュータ通信ネットワークだと思います。前2者はいずれもマスコミュニケーション手段として威力を発揮しましたが、後2者は双方向のいわゆるパーソナルなコミュニケーションの手段として威力を発揮しています。

 マスコミュニケーションの場合には、いくつかの経験をへて、新聞社や放送局など情報発信者は「デマ」についての強力なチェック方法を備えるなど、長年かかってこれらを解決してきています。
 通信ネットワークにおいても強力な手段を初めて手にしたとき、例えばコンピュータウイルスのように、一部の人間が、ある時は興味本位に、ある時はその威力や能力を試すために、長年かかって築いてきた日常生活での人間関係や経済活動の枠組みを無視する使い方をして自己満足に陥る、 ということはありがちなことに思います。それがどんな影響をもたらすかの予測はほとんど本人にもできないままに。

 順調な発達を遂げるためには、情報発信する者が自ら作ったルールで己を律することでしか最終的な解決は無いように考えられます。米国ではこのような考え方が主流です。(以上 松原邦彦 1999.更新)

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(Question)
ネット上の詐欺広告に引っかからない方法を教えて下さい。
(Answer)
安易に銀行の口座番号やクレジットカードの番号などを送らないこと。
約束ごとは必ず書面に残すこと。
相手の会社をよく調べること。
しかし、それでも相手はいろいろな形を装ってだましてきます。だましに引っかからない方法は、相手のだましのテクニックについて知ることがまず第1でしょう。
  「ネット上のこんな広告に飛びつくとだまされますよ。」米国連邦取引委員会(FTC)が「これを鵜呑みにしたらだまされる」と警告する奇抜な試みをしており、典型的なだまし広告の例をホームページの上で紹介してましたが、残念ながら今ははずされて、そのページがありません。しかし時々見張っていて下さい。
http://www.ari.net/
 我が国にもこのようなページが必要ですね。まずはだましのテクニックを調べて、研究を重ねていくことしか無いと考えるのですが、いかがなものでしょう。
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(Question)
インターネットのホームページをクリックしているうちに勝手に国際電話に接続され、高額な電話料金を請求されることがあると聞いていますが、防止策はあるのでしょうか。
(Answer)
知らないうちに自動的に国際電話に接続されてしまうページがあります。後日に高額な料金を請求される。こんな被害が増加しています。あるソフトをネット上からダウンロードしたあと、そのソフトを動かすと自動的に国際電話に接続し直してしまうものもあるようです。アダルト情報の提供サービスにこのようなものがあるようです。これらはある電話会社と提携している可能性が高い。
 こうした被害を防ぐため「エムソフト」(茨城県つくば市)は「No! 国際電話」なる防止ソフトを開発。  
http://www.nifty.ne.jp/forum/femsoft/
で無料配布を始めた。このソフトはパソコンに日本以外への設定があれば警告を発するというものです。
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(Question)
日本での有害情報対策はどうなっていますか?
(Answer)
○業界団体、電子ネットワーク協議会(東京品川区)は、情報の「公序良俗に反する度合い」を数段階にレベル分けし、パソコンに組み込んだソフトで一定レベルを超える有害情報を自動的に遮断できるようにする試みを行ってます。
○社団法人テレコムサービス協会(東京港区)は自主運営指針を設けています。その内容は
 @発信者が違法な情報を流したり、有害情報を発信しないよう約款で定める。
 A利用者から苦情が出たときは、発信者に警告、内容の改善や削除を求める。
などを奨めています。米国の例を参照するのも良いでしょう。
○非営利団体「センター・フォー・デモクラシー・アンド・テクノロジー」は 有害情報を排除する手法を紹介するホームページ
"America Links Up": A Kids Online Teach-In (http://www.netparents.org/)
を開設しています。ネットワーク情報を利用する上で、子供と親にとって価値のある様々な情報をたくさん載せています。
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(Question)
海外におけるインターネット有害情報の規制状況を教えて下さい。
(Answer)
米国では、1997年夏(7月1日)に、クリントン大統領が「わいせつ情報は法的に規制するのでなく、民間の自主規制にゆだねる」との方針を打ち出しています。米国では親が積極的に子供のネットの使い方に関与して問題を防ごうという考え方が主流になりつつある模様。
 また、コロラド州デンバーのプロバイダー「パワーオンライン」は、各サイトを独自にランクづけし、問題があるサイトに接続できないようにしています。同社はこのサービスを売り物に会員数増加をねらうといいます。いずれにしろ、自己管理によってネットワーク社会の健全性を保とうと言うのが米国の考え方と見てよいと思います。
 カナダのベンチャー「ネットナニー・ソフトウエア・インターナショナル」は、文書の中にあらかじめ「有害」と登録してある単語が含まれると、接続を強制終了させるメイルソフトを開発。子供をもつ米国人の間で静かなブームだといいます。
 ドイツでは、警察が常時ネットを監視、プロバイダーなどを取り締まるとのことです。
 英国では、民間監視団体が利用者から悪質な情報の通報を受け取り、警察に通報、プロバイダーに自主規制を呼びかけるといいます。通報を受けた警察は、プロバイダーの法的な取り締まりを行います。
シンガポールは放送管理局が発信者のブラックリストをもとに情報を遮断。
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(Question)
ネットワーク不正アクセスに対処する方法を教えてくれるセンターがあると聞いたのですが?
(Answer)
「コンピュータ緊急対応センター」(JPCERT/CC: Japan Computer Emergency Response Team/Coordinateion Center)があります。これは通産省などが支援して1996年10月に設立した団体で、不正アクセスに関する様々な情報と、付随するセキュリティ情報の収集や分析、対策に関する情報の提供と普及などの業務を行います。
パスワードの定期的変更、アクセス記録の確認、新型プログラムへの変更の方法を紹介しています。そのほかサービス運用妨害攻撃に対する防衛、 Web ページの改竄に対する防衛などの参考文書などを紹介しています。
不正アクセスを受けた方々からの情報受付け。
被害状況の把握。
進入手口の解明。
緊急時の関係者間の連絡網整備。
など。問い合わせは  
http://www.jpcert.or.jp/ または Tel 03-5575-7762
パスワードが盗まれ、いったんシステムに侵入されると、そのシステムを経由して別のシステムが攻撃されます。こうして犯人の特定ができなくなり、被害は広がるので、「おかしな兆候があればすぐ報告を」と呼びかけています。
初心者のためのセキュリティ講座「インターネットでの不正行為 その傾向と対策 」
は一読に値します。
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関連新語解説集

○最近話題になった、新しい言葉で、有害情報に関連したものを順次解説していきます。


(Question)
Vチップ(V-CHIP)について教えて下さい。
(Answer)
暴力表現や性描写などを含むテレビ番組を排除する半導体チップ。V はバイオレンス(violence)の略で、内容の過激さにより分類された格ずけにしたがって番組が映らないようにします。保護者などがあらかじめ格ずけを選択でき、V チップは電波とともに送られてくる過激度の信号情報を読み取り、映すかどうかを判断します。
 米国では「幼児期にテレビやビデオで暴力番組に多く接した子供が、暴力的な行為を許されると思ってしまう」といった調査結果をもとに、1996年に13インチ以上のテレビに内臓することを義務づける法律が成立しています。
 日本では、米国の動きをみて慎重に検討するとして、郵政省が1996年12月、「多チャンネル時代における視聴者と放送に関する懇談会」が報告書をまとめています。
 文部省、中教審は最近の少年犯罪の増大をにらみ、1998年3月に「中間まとめ」でV-チップの導入を求める方向を打ち出しました。
 一方、各テレビ局は「表現の自由」を掲げ、V-チップ導入に反対しているといいます。
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(Question)
「インターネット・バンダル」について教えて下さい。
(Answer)
バンダルとは「破壊者」の意味で、ウイルスよりも高度でより大きな被害を与えることのできるものを言います。一般にActiveXコンポーネント、あるいはJavaアプレットでホームページに潜むものが多い。ウイルスとは異なり、自立したプログラムで、他に依存せず悪質なことを行うことができます。例えばパスワードを盗んだり、ファイルを消去、変更したり、また独自のメールを発信したり、有料の電話サービスに接続することもあります。
従来のアンチウイルス技術では対処することができません。1つの解決策はモバイル・コードと呼ばれる特殊なコードの活動を監視していて、不審な動きを察知したら、その動きをブロックするという方法です。例えばアニメーションや音声再生のアプレットが必要もないのにディスクまたはシリアルポートにアクセスするのを監視する等です。

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